ULTRA TRAIL Mt.FUJI(ウルトラトレイルマウントフジ)に出てきました

ULTRA TRAIL Mt.FUJI(ウルトラトレイルマウントフジ

目次

前日受付~宿泊

大会当日 宿~スタート

スタート~F1富士宮

F1富士宮~F2麓

F2麓~F3本栖湖

F3本栖湖~F4精進湖

F4精進湖~F5富士急ハイランド

F5富士急ハイランド~F6忍野

F6忍野~F7山中湖きらら

F7山中湖きらら~F8二十曲峠

F8二十曲峠~F9富士吉田

F9富士吉田~フィニッシュ

概要

164.7㎞、累積標高+6451m/-6493mのトレイルレースに出てきました。
トレイルランナーの1つの目標である160㎞越えの100マイルレースと呼ばれる距離のレース。
トレイルランは海外の方がメジャーのため距離表示はマイル(1マイル=1.6㎞)で一つの区切りである100マイルが目標になっている。
開催は2023年4月21日~23日行われ、スタートは静岡県富士山子供の国、ゴールは山梨県富士急ハイランドにあるユニファーフォレスト。
大会に参加するには出場資格を満たさないといけない。

 

以下概略
開催日時:2023年4月21日~23日1
制限時間:44時間
距離:164.7㎞
累積標高:+6451m/-6493m

概略マップ

 

高低図


※動画を撮りながら行ったのでYouTubeにアップしています。

youtu.be

前日受付~宿泊

大会の受付&必携品チェックは前日の20日富士急ハイランドユニファーフォレストで行われた。
受付時間は13時~18時。
交通手段は車予定だったので大会が準備している有料駐車場(富士山パーキング)を申し込み確保していた。
受付後は宿泊先の東横INN新富士駅前が用意してくれている17時の送迎バスに乗る予定でいる。

富士山パーキングには14時半過ぎに着き、受付して終わったら車で休もうかと思っていた。受付までは徒歩15分なので必携品だけ持って、向かっていたが、途中で受付が混雑していて1時間以上かかるとの情報が入る。
受付終わってから車に戻る時間があるかわからないため、一度車に戻り、すべての荷物を持って受付に行くことにした。

情報通り受付の列がユニファーフォレストの外まで長蛇の列が出来ていた。
列に並んだのが15時。

長蛇の列

1時間以上待ち受付のテントが見えてきた
結局1時間20分待ってやっと受付まで辿りついた。
必携品チェックはザックからすべてトレイに出して行われ、チェックされたのはライト(2個と各々の予備電池)、レインウェア上下、手袋、エマージェンシーシート。
受付、必携品チェックに15分かかり16時35分に無事に通過した。
結局列に並んでから1時間35分かかった。
少しだけEXPOを見学。500円で環境ガチャを回したらGORE-TEXサコッシュが当たった。

 

環境ガチャ500円

500円環境ガチャでサコッシュ当たった
17時に間に合うようにバスに向う。

東横INNの送迎バス

バスの場所がわかりずらかった
混雑の影響でバスに間に合わない人が多く、連絡を取り待つ対応に。
17時半が過ぎた時点で18時予約の人を17時に振り替えて出発した。

去年までは受付会場が複数に分かれてていた&コロナの影響で受付時間も事前申し込み制だったので、受付時間が分散されていた。それが受付会場が富士急ハイランドのみで時間も指定がなかったため長蛇の列が発生した。本部の対応で18時までだった受付時間は20時まで延長の対応をしたみたいだ。

東横INN新富士駅には19時に着いた。
チェックインを済ませ、仲間と共に夕食を食べに行く。
通り道にエスポットと言うスーパーがあり水を買うことが出来た。
夕食は1番亭と言う中華料理屋に行って、生姜焼き丼、ラーメンのセットにみんなで餃子を頼んだ。

食べ終わった後にコンビニ(ファミリーマート)に行き、明日の昼ごはんとしておにぎりとサンドイッチを購入。
ホテルに戻って来たのは21時半。

ホテルではお風呂に入った後に公式YouTubeにアップされた有力選手のインタビューを見ながら最終確認、準備。
受付で貰ったゼッケンを自作のゼッケンベルトに取り付け。計測チップをシューズに取り付け。補給食の確認。
作成したタイムスケジュールを忘れたことに気がつき急遽ホテルの1階にあるプリンターで印刷。夜のうちに気が付いて良かった。
準備を終え24時には就寝。

大会当日 宿~スタート

朝は6時に目が覚めシャワーを浴びた。東横INNは無料の朝食バイキングがついており6時半から食べれる。6時40分に1階の食堂に行ったらすでに混雑していた。ほとんどが大会に出る選手。みんな朝が早い。

朝食バイキング

最後の方の人はカレーがなかったらしい
朝食を食べ終え、荷物をまとめ10時にチェックアウトまで横になり体を休める。2晩寝れないことを想定して少しでも寝ておく。

10時にチェックアウトを済ませ、待機場所として食堂を解放していてくれているので時間まで待つ。
10時半にはバスが到着して乗車することが出来た。
11時にバス出発、スタート会場の富士山子供の国には45分で到着した。

荷物、ドロップバックはスタート時間の1時間前の13時45分までに預ける必要がある。預ける場所はスタート地点から離れているので、預け場所の近くでお昼ご飯を食べたりトイレに行ったりと時間までゆっくり過ごす。

13時半になり荷物を預けスタート地点へ

ドロップバック、荷物預け

スタート地点とは反対側
スタート地点では大会実行委員長の六花さん、鏑木さんが会場を盛り上げていた。最終トイレを済ませ、高ぶる気持ちを抑えながら会場の雰囲気を楽しむ。

六花さん&鏑木さん

スタート~F1富士宮

開会式が始まり、関係者の挨拶、そして14時半にトップ選手が集まる第1ウェーブのスタート。スタートゲートを過ぎたところで見送ったが凄い勢いで飛び出して行った。
そして自分のスタートウェーブ(第2ウェーブ)の整列が始めったので並んだ。
大会テーマソング「OUT OF THIS WORLD~遥かなる旅~」が流れ、ついにスタートするんだと気持ちが高ぶる。

第2ウェーブスタート

ついにスタート
14時45分スタート。
周りを見送りに応えながらゆっくりスタート会場を出る。
初めての100マイルレース。
昨年KAI69Kを40㎞の二十曲でリタイアしているから不安しかないが1年間頑張って来たから完走を目指す。
タイムスケジュールは40時間で作成。余裕を持って作ったから、少しずつ前倒しに行って37時間でゴールを出来れば良いなと言う作戦。
補給はジェルが苦手なので固形物を定期的に食べようとカロリーメイト(バニラ味)を沢山持った。

序盤は6分/kmを越えないように行き、F1富士宮エイド(23.4㎞地点)には2時間30分目標。下り基調の林道のため5分半/kmまで上がってしまうが慌てず進む。4日前まで天気が心配されたが、予報が変わり富士山も見える。

林道から富士山

天気が崩れなくて良かった
体調の調子をみるために1時間経過の時点で、戦略的に歩き様子を見た。特に問題なかったから再び走り始める。1時間半経過で作戦通りにカロリーメイトを1本食べる。

15㎞粟倉を過ぎ、鉄塔ルートへ。
最初の渋滞ポイントではルートが右周りと左回りにルートを分けて誘導していたが、わかっている人が少なくルート沿いの右ルートをほとんどの人が通っていた。

渋滞ポイント

最初の渋滞ポイント
鉄塔ルートは直線でシングルトラック、アップダウンもあるため、進む速度にバラツキが出始める。まだまだ序盤でみんな元気なためどんどん抜かして行く人もいる。自分自身もうずうずしながら多少抜かしてみる。あとから考えれば、ここで気持ちを上げる必要はなかった。
F1富士宮エイドには2時間40分(17時25分)で到着した。
去年とエイドの位置が遠くなっているから、少し遅れているが想定内。(去年のリザルトから算出したため)

F1富士宮エイド

F1富士宮~F2麓

エイドではまずは水分補給。
水分は500mlのフラスコ2本にスタートの時点で1本はポカリ、1本は麦茶を入れ、予備としてザックの中に500mlのフラスコに150mlだけ麦茶を入れていた。ポカリから先に飲み、水と麦茶にセットにする作戦。
ポカリの500mlは飲み干していなかったので、水を入れて薄める。
固形物はバナナ、ドーナッツを食べた。
夜に備えヘッドライト装着。
エイドには六花さんがいてハイタッチ。
トイレに行くために列に並んだが、並んだ位置が悪かったのか順番まで時間がかかる。
エイドは5分で出ようと思っていたが、10分滞在した。17時35分出発。

次のエイドは51㎞地点のF2麓。
市街地を通り、前半のボス級山域、天子山域に向かう。
途中の菜の花畑を過ぎた所で後ろを振り返ると菜の花と富士山が綺麗に見えた。

菜の花畑からの富士山

途中ガンバフンバ君が応援してくれた。

ガンバフンバくん

天子山域の登山口についた
登山口には3時間27分(18時12分)に到着。ここから4㎞で800m標高が上がる。登りながらカロリーメイトを1本食べる。

ここから前半のボスへ

途中立ち止まっている人や気持ち悪そうに下を向いている出始める。

天子ヶ岳(1330m)についたら縦走して5時間11分(19時56分)で長者ヶ岳(1336m)、ここまで流れに任せて一度も止まらずに進んでしまっている。1時間1回戦略的歩きを入れるつもりだったが守れていない。
水分も1L 飲み干してしまい、一度止まり、ザックから予備の水150ml取り出す。

ピークの熊森山(1574m)に6時間39分(21時24分)に到着。

前半ピーク 熊森山

ここから下りになりカロリーメイトを1本食べる。
この時点では不安要素が何もなく、万全の態勢で大会に臨めたことを自画自賛して気分良く走っていた。

トレイルを終えロード、林道を下って行く。このロードでも歩いている人が何人かいた。

F2麓(51㎞地点)に8時間21分(23時6分)で到着。

F2麓エイド

F2麓~F3本栖湖

麓のエイドはおもてなし食の富士宮やきそばがある。
やきそばを受け取り、空いている所を探し座る。
やきそばを一口食べたが、あれ、食べれない・・・
早速胃腸トラブル発生。

富士宮やきそば

胃腸が弱いからどこかで気持ち悪くなると思っていたけど、少し早すぎる。対策としてスタート前から胃薬を飲んでいた。効き目が4時間の為、4時間経過した時点でも胃薬を追加で飲んで対策していた。
とは言え気持ち悪くなったら、ゆっくり治せば良いと考えていた。
食べるのは諦め、水分を補給してトイレに行き、25分滞在して23時31分に出発。

次のF3本栖湖のエイドまでの距離は10.3㎞。
気持ち悪さを回復させるために歩いて進んだ。比較的走れる区間だから、どんどん抜かれていく。気にせず歩き続けたが、限界で吐き戻す。複数回吐き戻してA沢貯水池に到着。トイレ前のスタッフが、「ここから山パートですよ~」って教えてくれたが、今の体調で山に行ける気がしなく一度座り込んで冷静に考えた。
昨年KAI69Kでリタイアしたのだが、その時は山の中で吐きながら全身攣って身動き出来なくなった経験をしていた(最終的には二十曲エイドまでたどり着きそこでリタイア)。その状態になるのは辛すぎるため、思い切って山に入る前に回復させようと考えた。

スタッフが心配して近づいて来てくれて会話。
吐いて何も補給出来ていないことを伝えたら、リタイアも選択肢の一つと言ってくれた。基本リタイアはエイドでのみ可能なのだが、本部に連絡すれば指示をくれると教えてくれた。A沢貯水池の場合は500m先に国道があるから、そこまで迎えに来てくれるだろうと。
去年に続いて2年連続リタイアはしたくない、何度もFUJIに挑戦できるチャンスもないだろうから、簡単には諦められない。正確には覚えていないが10時間経過いたぐらいだったし、制限時間は44時間だから、まだ全体の1/4しか経っていない。
時間は沢山あるから一度休んでみますと伝え、使う予定のなかった保温用のフリースとタイツを履きこみ横になる。
15分くらい横になり、目を瞑る。
その間に同じような人が現れた。この先の山に進んだけど、限界で横になり、諦めて友達に付き添って貰って山を下りてきたと。本部にリタイア連絡して500m先の国道まで迎えに来てもらうことになったと教えてくれた。今なら一緒に乗って帰れると言われ、心が揺れたが、諦められない気持ちが強く前に進むことにした。

横になったお陰で少しは良くなったので準備して進む。ゆっくりだが進めていたが、これから先の関門が気になり始めた。

F3本栖湖には12時間46分(22日3時31分)に到着。F2麓から4時間もかかった。

 

F3本栖湖~F4精進湖

本栖湖のエイドはウォーターエイドでキャンプ場の水道水とおもてなし食のみのぶまんじゅうのみ。水道には坂の下まで行列で出来ていて列に並ぶ。列に並んでいる時間が勿体ないからとスタッフが列にまんじゅうを配ってくれたが食欲がないからパス。水を補給して先に進めるか冷静に自分に問う。ザックを枕に横になり休む。時計も15時間しか持たないので時計をモバイルバッテリーに繋いで充電。第4ウェーブからスタートした仲間の位置を応援ナビで確認。まだこの本栖湖のエイドには到着していないようだ。
次の精進湖まで行けば仮眠所があるとのことだから次まで頑張ろうと起き上がり進む。

気持ち悪さもあるが、足にも力が入らずゆっくり進む。当然後ろにドンドン追いつかれ道を譲る。第4ウェーブからスタートした仲間にも追いつかれ一言会話する。想定タイムとは全然違うから関門に間に合うかどうか、まったくわからないし、考える余裕もない。

登りの途中で休んでる仲間に会った。会話してみると、同じように水を受け付けなくなっていて足も使い切ったと言う。全く同じ状態だ。
その仲間は去年UTMFを完走していて、経過時間も今と変わらないから完走圏内とあると言ってくれて少し安心した。

4時頃に睡魔が襲ってきた。噂で聞いていた通り4時頃に眠くなり噂を体験出来て少し嬉しくなった。

中之倉山

4時16分中ノ倉山通過し、5時30分にパノラマ台に着いた。すでに明るくなってきて元気が少しずつ出てきた。この辺りから持って行っていた蒟蒻ゼリーを食べていた。低カロリーだけど食べやすく、お腹に何かを入れることが出来た。あとは三ツ矢サイダーの飴が食べてて美味しかった。

パノラマ台

F4精進湖(73.1㎞)には16時間(6時44分)で到着。F3からは3時間15分かかった。

F4 精進湖エイド

F4精進湖~F5富士急ハイランド

エイドでは何人かの仲間と再開出来た。おもてなし食の田舎ぞうすいを美味しそうに食べてみるのを見て、取りに行く。食べれるか不安だったけど、食べやすく食べることが出来、コーヒーも飲んで胃腸を温めることが出来た。
時間のことは気にせず仲間と談笑して気持ちも元気になることが出来た。

エイドには37分間滞在
エイドから仲間とバラバラに出発し、緩く長い登りの国道を進む。いい感じに走っている人の後ろの着き、走って登ることが出来た。
風穴を通過してすぐに氷穴に着く。氷穴には自動販売機があり麦茶をフラスコに補給。ホットの缶コーヒーも飲み体調問題なし。自販機でゆっくりしていたから、また仲間と再開。
氷穴からはトレイルに入り登りが続く。仲間の一人と会話しながら進み、5㎞程伸びり、ピークの足和田山・五湖台に19時間(9時45分)で到着。

五湖台

ここから下りになり、下り切ると東海自然遊歩道に出る。東海自然遊歩道はロードとトレイル入り交じりっている。トレイルで道を譲るのをきっかけに愛知から来た方と少しお喋り。始めのFUJI参加で後半部分だけ試走しにきたみたい。そうこうしているうちにF5富士急ハイランドが見えてきた。タイムは気にしない走りになっているが、本当は友達がKAIに参加するからKAIのスタート前に富士急まで行きたかった。富士急ハイランドの敷地内に入るのがFUJIの3位の選手と同じタイミングになり、カメラと並走しながら颯爽とゴールに向かって行った。完全に別競技だなーと思いながらF5富士急ハイランド(96.4km)に20時間48分(11時33分)に到着。F4から23.3㎞、4時間11分かかった。

F5 富士急ハイランド

F5富士急ハイランド~F6忍野

エイドに着いたらドロップバックを受け取り、座る場所を確保。スマホをモバイルバッテリーに接続してから、カップラーメンを取り出す。カップラーメンはシーフードヌードルを準備していた。
お湯がぬるいと事前の噂であったから注意しながらお湯エリアに行く。お湯は電気ポットで用意されていらから温度はバッチリ。携帯カップ、フラスコ用にも70℃でもお湯が準備されていた。
スタート前の準備でカップラーメン用の箸を忘れていたことに気が付いていたのでF2麓のやきそばで貰った割り箸を捨てずにとっておいた。
バナナを食べ、コーラも飲んだ。
補給食はカロリーメイトは諦め、ドロップバックにしまう。飴と蒟蒻ゼリーを追加。フラスコには用意していた麦茶を入れる。
サングラスをドロップバックにしまい、モバイルバッテリーを新しいのと入れ替える。
エイドには42分滞在して出発。

エイドを出ると林道、ロードが続くが食べた直後なので歩いて進む。
小倉山を通過して道の駅の富士吉田に立ち寄り、トイレ休憩。
その後は下り基調のロードなので走る。去年KAI69Kで走ったコースだけど、鐘山苑までが長く感じた。
鐘山苑を過ぎると林道から登り始める。途中振り返ると富士山が綺麗なスポットがあるが、富士山は見えずに残念。

振り返りスポット

登りきると縦走してピークを3つ越える。そして下ると鳥居地峠に出て、そこからロードへ。ロードは2㎞程続き、下り終えるとF6忍野(124.7km)の忍野村民体育館が見えてきて24時間33分(15時18分)に到着。F5からは16㎞、3時間3分かかった。2日目は寒い予報だったのだが、日差しが出てきて暑い。

F6 忍野エイド

F6忍野~F7山中湖きらら

エイドでは食べやすい、チョコとバナナを食べた。水を補給してパイプ椅子に座って休む。ここでは体育館で仮眠していた仲間と再開。30分滞在して出発。

2.5㎞続く長い河川敷のトレイル。仲間と会話しながら早歩きで進む。一人だったら走ろうとしたかもだけど、タイムを気にせず、仲間と一緒進んだ。
途中から大会感がなくなり、仲間と試走に来ている感覚にもなった。良いか悪いかはわからないが、気持ち的にリラックスして進めたのは確かだ。

河川敷が終り、なだらかな登山道を登って行く。飯森山を通過し太平山に26時間35分(17時20分)に到着。ここから次のエイドの山中湖が一望出来きる。

 

大平山から山中湖(エイドはあそこだ)

平尾山まで縦走するのだか平尾山周辺の木段はきつく感じた。平尾山からは下り、別荘地帯を抜けてロードへ。平野の交差点にはコンビニがあるが寄らずにエイドを目指した。周りにはコンビニでカップラーメンを買いお湯を入れた状態でエイドを目指す人も何人かいた。暗くなるギリギリでF7山中湖きらら(124.7㎞)に27時51分(18時36分)に到着。F6からは12.3㎞、2時間49分かかった。

F7山中湖きらら~F8二十曲峠

エイドに着くと一気に寒さを感じるようになった。トイレに行ってから水分を補給し、おもてなし食の豚汁を食べる。ここでの豚汁は最高に上手かった。この時までは体調は問題なし。ストーブで暖まりながら座って休憩。

豚汁が体にしみる

二日目の夜が始まるからヘッドライトの電池を交換して準備する。ここで時計の2回目の充電をするためにモバイルバッテリーと接続。41分滞在して出発。

ここからが本番と比喩されるほど、キツイ山域に突入する。ここまで体力を温存するのが作戦が良いとは知っていたが、全然無理だったな。

エイド出る時は真っ暗

少しロードを進んでから明神山を登る。ここは裸の山で直登なのだが、ルートを脱線しやすい。何度か止まりながら登りきる。振り返ると富士山のビュースポットなのだが、暗いから富士山見えない。
ここから登り下りを繰り返しながら縦走。切通峠に29時間56分(20時41分)、高指山に30時間22分(21時7分)、山伏峠に31時間11分(21時56分)に到着。
山伏峠に着く前くらいから更に登れなくなり時間がかかる。

高指山

石割分岐、石割山まで登り長かった登りが終り、下り始める。
F8二十曲峠(138.2㎞)に33時間24分(0時9分)に到着。
F7から135㎞、4時間52分かかった。

 

F8二十曲峠~F9富士吉田

エイドに着いたが、F7-F8間のダメージが大きく食欲がわかない。人が多くて椅子に座れず、テントの外で休む。何かしら口に入れないと思い、フラスコにお湯入れて飲む。
30分滞在したが、少し吐き戻す。

去年はここでリタイアしてしまったから、この先のエリアは初めていく。
体調に不安があるものの、ゆっくり進む。

序盤のアップ、ダウンを繰り返している最中に急激に睡魔が襲ってきて、フラフラし始めた。座って一瞬でも落ちることが出来れば、スッキリするとアドバイスを貰って体育座りで目を瞑る。
その間に後ろからの集団にドンドン追い抜かれて集団の後方に入ってしまった。杓子山の急登、ロープ場が近づくにつれて渋滞で動かなくなる。
渋滞中、前後から制限時間の心配の声が出始める。杓子山を越えても下りも渋滞しやすいらしく、焦る声が多いくなる。
だんだん妙な一体感が生まれ、みんなドンドン進んで行く。

杓子山に到着、本当は鐘を鳴らしたっかけど、先を急ぐ。
スリッピーな下りが続く、ここでも変な一体感が生まれる。ここまで来て関門でアウトになるのは悲しすぎるから、ガンガン走る。
下りを終え、林道に出てからも、ガンガン走る。渋滞の先頭に出る。
左側が真っ暗で何も見えない。結果この林道が一番必死に走った区間かもしれない。
キャンプ場を通りすぎ、明日見湖へ下って行く。

F9富士吉田(150㎞)に37時間53分(4時38分)に到着。
F8から11.8㎞、4時間かかった。

F9 富士吉田エイド

F9富士吉田~フィニッシュ

エイドではおもてなし食の吉田うどんがある。頂こうと思ったが、麺にコシがあるうどんの為、喉を通らず。温かい珈琲を持って仮眠のテントへ。仮眠テントはビニールシートの上にプラスチックの板が敷いてある。テントは隙間があるから寒い。横になって15分~20分くらい寝る。

起きると辺りは明るくなってきていた。睡魔は解消されたが気持ち悪さは残っていたため少し吐き戻す。エイドには44分間滞在して出発。

エイド出ることは明るくなってた

残るは最後の霜山。霜山までの市街地は歩いて進み、防獣柵から山に入って行く。登山道は緩やか登りが永遠続く。足が終っているから登りは全然登れず、立ち止まりながら進む。途中知り合いにも会い、大丈夫か心配されてオリゴ糖があるよと言ってくれた。補給食はベースブレッドを持っていたから、座って食べる。
緩やかな登りが終ると、次はつづら折りで上へ上へと登って行く。上を見上げると鉄塔が見え、そこまで行くと前後の人が教えてくれた。
そして遂に登り切る。尾根を縦走して下りへ。

最後の下りへ

何個か小さなピークをはあったが山パートを終えロードに出る。

ロードが見えた

富士急ハイランドまでの道は市街地なので交通誘導のスタッフが沢山おり、みんな声をかけてくれる。
富士急の敷地内に入りFUJIYAMAの横を通り、最後の坂歩道橋を登る。
この辺りから声援が「おめでとう!」に変わり、終わりが近いことを実感する。

陸橋登り切ってユニファーフォレストへ

ユニファーフォレストの敷地内に入ると花道の両サイドに観客が沢山応援してくれていて、ハイタッチをしながらゴールへ。

長い旅が終った!

そしてゴールテープを上げ笑顔でゴール。六花さんと握手。鏑木さんは表彰式をして不在だったのが残念。
念願のフィニッシャーベストを受け取り、計測チップを返却。
菓子パンが配られ、一息つく。

Finisherベスト

F9からは14.7㎞、4時間2分かかり、スタートから42時間39分でゴール。

決して早いタイムではないけど、完走出来たことが嬉しい。
去年KAI69Kをリタイアしているにも関わらず、今年はFUJIに挑戦するにあたり、出場が確定してから頑張ってきた。過去最高に走ったし、何度もチャンスがあるとは限らないと今回にかけてきた。なので正直、達成感より安堵感の方が大きい。
初めての100マイルレース。上手くいかないことの方が多かった。もし来年もチャンスがあるのであれば、今回の経験を活かして、達成感を味わいに戻ってきたいと思う。

ドロップバックを受け取り、駐車場に戻る。着替え、片づけを終え、このまま運転するのは危険だから仮眠を取る。
爆睡してしまい、起きたら15時。駐車場にまったく車がいなくなっていて焦った。
日曜の夕方の時間だったので高速渋滞にもハマってしまったが、無事に帰宅。前日受付から4日間長い旅で濃密な時間を過ごすことが出来た。

また来年、出るチャンスがあれば頑張りたい。